本発表は,選択体系機能言語理論における談話分析手法の一つである修辞ユニット分析(Rhetorical Unit Analysis)によって,相談談話の構造を分析するものである。「修辞機能」と「脱文脈化程度」という,従来相談談話分析にない観点からその構造を確認する。『談話資料 日常生活のことば』(現代日本語研究会編)に収録され,「場面1」 が「相談」である発話文を分析対象とする。先行研究では,ラジオ番組の医療相談や心理相談,またインターネット上の相談コーナーともいえるQ&AサイトYahoo!知恵袋などの談話構造の分析が行われてきたが,日常的な相談場面の分析はまだあまり行われていない。日常の生活における相談場面における談話構造を明らかにすることを検討する。